松浦俊介Top「日記・コラム」ダイジェスト>平成15年5月16日(金)

イラクからの留学生



今日は、長沢郵便局の2Fで毎月第3金曜日に行われている
竹田共生塾があった。

この竹田共生塾とは、竹田恒泰さんを塾長とし、
環境問題を中心にゼミ形式で行われている塾である。

最近は、環境問題にとらわれずいろんな社会的問題、
歴史的事象などを取り上げたりしていて、
塾長が多彩なゲストを連れてきたりする。

この竹田恒泰さんは、まだ27歳の大変おもしろい人で
私も彼のおかげで大変貴重な経験や普段会えないような人と
会うことが出来たりしているのだが、彼について話すと
とてもこの日記の中だけでは語りきれないので、
また、別の機会に紹介する。

今日は、イラク人のゲストを連れてきてくれた。
彼の名は、サルマド・モフセン・ミロ・アリという。
なんと、イラク戦争の前日に日本に来日し、
現在、国士舘大学の1年生で23歳である。

彼の話によると、現在、日本には43人のイラク人がいるという。
しかしながら、塾長の説明によると彼はただのイラク人ではない。
なんと、元駐日イラク臨時大使の息子であるという。

というわけで、日本にくるのは2度目で、高校生の時
日本に住んでいたという。
お父さんが、外務省の役人だったので世界を転々としていたが、
現在は、リタイヤをし、外務省の外郭団体のようなところで
石油で食料や医薬品を購入する機関の責任者をしているという。

イラクは、湾岸戦争後、経済制裁が行われ、貧困に苦しんだのであるが、
その後、食料や医薬品など生活必需品を購入するだけの石油を
輸出することが出来るようになり、その責任者をお父さんがしているという。

そしてさらに驚いたことに、なんとこのアリ君はクルド人だという。
ご存知の方も多いと思うが、イラク国内でクルド人といえば、
イラク北部に住むマイノリティであり、フセイン大統領が以前、
北部のある都市で毒ガス兵器を使って虐殺した民族である。

ブッシュ大統領が、イラクの大量破壊兵器を保有の根拠として
このフセイン大統領の前科をプロパガンダに使った。

であるからして、お父さんも当然クルド人なのであるが、これまで外務省の
重要な地位で働いてきたのだ。

悪の枢軸・フセイン独裁政権のイメージでは、ちょっと考えにくい。
中国で言えば、チベット人の駐日大使なんて絶対ありえないだろう。


そんな、アリ君にみんなでいろいろ質問してみた。
「アメリカは好きか?」という質問には
「はい、好きです」と答えた。
聞くと、イラクは映画や音楽などアメリカの文化が
リアルタイムに入ってきており、特に規制もないという。

そして、アメリカ軍が攻めてきて、フセイン政権を
倒したことについては、
「フセイン大統領がいなくなってよかった」という。

これで、自由にものが言える社会になったことに喜びを感じている。
以前、フセイン大統領の信任投票で、99%だか100%の信任と
なったニュースを聞いたが、あれは記名投票で、
とても不信任の投票などできないという。

ちなみに湾岸戦争も「今だから言えるけど」みたいな話で、
あれはフセイン大統領が悪いと言っていた。

イラクは、アラブ諸国の中では、石油がとれるため、
1〜2位を争うくらい豊かな国である。
アリ君の話によると
自分の裏庭で井戸を掘るつもりで穴を掘ると
石油が噴出してくるという。

この石油資本で道路などのインフラも隣のヨルダンと比べると
格段によく、バクダッドは、中東の中でも随一の近代都市だという。

フセイン大統領の功績としては、民族や宗教で対立していた国を
ひとつにまとめ上げ、近代化を成し遂げ、クルド人や女性であっても
優秀な人材は政府の要職につけるという、他のアラブ社会にはない進歩的な
ことをしてきたのであるが、言論や表現の自由の制約があり、
誰もフセイン大統領の独裁政権に抵抗することは出来なかった。

彼は、イラク戦争が始まってから、
イラクの家族と連絡がとれなかったらしいが、
つい先日、衛星電話で家族の安全を確認できたという。

今後、アリ君は、日本で勉強してイラクがいい国になるように
頑張りたいという。また、世界に散らばったイラク人も
祖国に帰り、イラクの復興に力を発揮できればと言っている。

彼は、ある東京のプロダクションに所属しているので
今後、彼が活躍する映像をテレビで見ることもあるかもしれない。



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