公明党の佐藤議員の紹介で、三島市民文化会館で
行われた公明党「時局講演会」に参加した。
その中で、公明党のマニフェストも発表され、
公明党の総選挙に対する意気込みと
その中身について確認できた。
公明党のマニフェスト(政策綱領)を
考察する前に、公明党という政党について考えてみる。
公明党という政党は、比例区選挙で衆議院・参議院とも
全国で800万票前後をコンスタントにとる政党である。
前回の2001年の参議院選挙では820万票近くを
獲得し、その得票率はすべての政党の得票総数である
5500万票の15%にあたる。
衆議院選挙は300議席の小選挙区と
180議席の地域ブロック別比例区で争われる。
民主党の場合、300小選挙区全てに候補者を立てるつもり
らしいが、いまだ全部埋めることができず、層の薄さは否めない。
単独で過半数を取ることは、現状では極めて厳しい。
社民党と共産党を含めて過半数の可能性も
なくはないと思うが、共産党との連立政権は無理だろう。
また、自民党も小泉・安倍の2枚看板で過半数獲得に燃えるが、
それも、小選挙区では一部にしか候補者を立てない
公明党との選挙協力あってのことだろう。
つまり、自民党にしろ民主党にしろ、単独では
過半数を獲得することが難しい中で、より現実的な
選択肢としては、公明党と組むのが政権獲得への
条件といえる。
その公明党と連立政権を組む自民党が
有利であることは間違いない。
キャスティングボードを握っている政党だ。
私は、政権交代が可能な二大政党制が理想の議会だと
思うが、仮にオール小選挙区で比例区がなくなったとしても、
800万人の公明党支持者がいなくなるわけではない。
この全投票者の15%、800万人は確実に投票行動をする人達である。
この人達に理解をされないような政党は
政権が取れないといっていいだろう。
続いて、公明党のマニフェストであるが、
どの政党よりも早く7月24日に発表されたという。
その中身を見ると
○公共事業コストの20%の削減(1兆8千億円)
○国家予算の大幅削減
○公務員数4年間で1割削減(36万人、給与ベースで2兆円)
○通勤定期代75億円削減
○幹部公務員給与1割削減(10億円)
○逮捕・拘留議員の歳費(給与)凍結
○スクールカウンセラー全中学校配置
○2004年度中に児童手当を小学校3年生まで
○保育所受け入れ児童数を3年で15万人拡大
○2004年度に年金制度を改革
○18歳選挙権
○ODA予算の5%を日本のNGO支援
これ以外にもあるが、私が見た中で
魅力的で具体的に期限と数字を挙げてあるものを
列挙してみた。
見た感じ、自民党より野党と組んだほうが
早く実現できるんじゃないかと思う政策もあるが、
特筆すべきは、年金制度だろう。
年金の財源については、避けては通れない課題であり、
公明党は、その財源を年金課税と所得税の定率減税の見直しで
確保するという。
先日の予算委員会でも坂口厚生労働大臣は、
増税でもって賄うと言っていた。
財務大臣は、その発言に対して否定的なことを言っていたが、
他の政党にはない痛みを伴う具体的な提言をしたことは、
評価に値すると思う。
■公明党マニフェスト
http://www.komei.or.jp/news/special/index_seiji.htm
ただ、私は公明党に対しては、今まで政権与党を担当してきた
責任政党として野党とは違い、私なりに思う厳しいことを述べたいと思う。
公明党は、福祉と平和が二大看板だと思っている。
その平和な世界を目指す公明党は、
マニフェストでも沖縄に国連機関を誘致することに
全力を挙げると明記してある。
その平和主義を掲げる公明党が、国連を無視してイラク戦争を
始めたアメリカとイギリスを支持した小泉首相に対して
同じ連立内閣を組んでいながら何ら影響力を発揮できなかったことを
残念に思っている。
先日の予算委員会でも小泉首相は、未だにイラクから
必ず大量破壊兵器が見つかると言っている。
もう、誰もイラクから大量破壊兵器が見つかるなんて
思っちゃいないだろう。
小泉さんは、死ぬまでイラクから大量破壊兵器が
見つかると言い続けるしかない。
連立を組む以上、公明党もイラクから大量破壊兵器が
見つかると思っているのだろうか?
公明党が平和な世界を目指す政党であるならば、
国連のイラク査察にシビレを切らして戦争を始めた米英を
真っ先に支持した小泉さんに対して、
連立離脱も辞さない覚悟で止めるべきでなかったのか。
この時ほど、「そうはいかんざき!!」と
公明党神崎代表には言ってもらいたいと
思った時はなかった。
(おまけ)
イラクには、確かに大量破壊兵器が見つかっている。
米英軍が撃ち込んだ劣化ウラン弾という大量破壊兵器が・・
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