松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成16年1月2日(金)

「いい男の条件」



「いい男の条件」という本を読んだ。

著者は、ますい志保さんという方で、
「ふたご屋」という銀座のクラブでママをしている。

1968年生まれで明治大学文学部在学中に銀座デビューし、
卒業後、プロのホステスになり
3年後に双子の妹と「ふたご屋」を開店。

現在、4店舗120名のホステスを抱え、
年商3億円だそうだ。

去年の5月に子宮ガンになり、
ガンと闘いながら、
1万人の政財界のエリートと接して、
人の心に残る本物の男のなり方、見抜き方を
綴った本だと本の帯には書いてある。

35歳で1万人のエリートと接してきて、
年商3億円のママが書く本だから
これは説得力があるだろうと思わず買った。

「肩書きでも、年収でも、外見でもない・・・」
と書かれた、この本の副題がまた魅力的だ。

内容は、実話を元に男も惚れ込むような男の話や
いい男をだんな様にしてしまった話など
男が読んでも女が読んでも面白い本だと思う。

しかし、私がこの本を読んで一番衝撃を受けたのは、
いい男の話ではなく、著者であるますい志保さんという
女性のこれまでの人生についてである。

彼女のこれまでの人生のエピソードが
たまに出てくるのだが、
彼女のお父さんは県議会議員(社会党)で
彼女は3歳のときから選挙応援のため選挙カーに乗り、
5歳のときから街頭演説をしていたという。
(それって選挙違反じゃないか?)

この経験から、どうしたら人に振り向いてもらえるのか、
票を集められるのか、自分の声を有権者の心の中に届けられるか
を学んだという。

また、兄の家庭内暴力から親戚のおばさんのうちに
預けられ、祖母には「働かざるもの食うべからず」と
お手伝いのように使われたという。

そして彼女にとって一番人生の厳しさについて教わったことが
書いてあった。それはなんと彼女は明治大学に通っていた
10代の2年間、横浜の寿町の簡易宿泊所で生活していたという
ことであった。

寿町は野宿者(ホームレス)や
仕事がない人達(日雇い労働者)が集まった町で、
俗にドヤ街と呼ばれているところである。

私も横浜寿町にはなぜか縁があり、毎年冬に毛布や古着を持って
野宿者に配りに行ったりする。

彼女はここで働けることのありがたさを学んだという。
寿では働きたくても働けない人がたくさんいる。
いろんな事情を抱えた人がいる。

寿のことについてはまた別の機会に書きたいと思う。




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