松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成16年1月10日(土)

フセインは戦争捕虜



毎日新聞に下記のような記事

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米国防総省は9日、先月米軍が身柄を拘束したイラクのフセイン元大統領の法的身分について、「人道的な扱い」などジュネーブ条約の保護を受ける「戦争捕虜」だと正式に認定したことを確認した。

◇ジュネーブ条約

 すべての武力紛争における傷病者、捕虜、文民の保護について定めた国際条約で、四つの条約と二つの議定書からなる。このうち「捕虜の待遇に関する条約」は「捕虜は常に人道的に待遇しなければならない」と規定し、処刑や拷問、暴行、脅迫などの行為を禁止する。また、侮辱や公衆の好奇心から保護されなければならないとも規定し、顔写真の公開なども禁じている。

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フセインは、今何を思っているのかの?
先日の新聞に1日12時間尋問をさせられ、
日課にトイレ掃除させられているとの記事。

フセインがトイレ掃除?

フセインは現在66歳。
1979年に42歳でイラク大統領に就任し、
以後20年以上にわたってイラクの
独裁国家の元首として君臨した。
政敵は葬り去られ、
イスラム革命が中東に波及することを恐れたアメリカと
組んでイランと戦った。
蜜月関係だったアメリカとイラクであった。

打倒イランのために大量破壊兵器の開発さえ、
協力したアメリカであったが、
イランイラク戦争終結後、
そのイラクの大量破壊兵器ほか
あまりに肥大化したフセインの独裁色と
イラクの軍事大国化に脅威を抱いたアメリカは、
フセインをそそのかし、イラクのクウェート侵攻を認めていた。

ところがいざ始まってみたら、アメリカに裏切られ
湾岸戦争に突入し、世界中の目の敵にされた。

そしてアメリカにはめられたフセインは、
湾岸戦争後もアメリカに難癖つけられて
結局イラク戦争でその地位を失い、
今では便所掃除。

これまでのイラクを見ていると戦前の日本に似ている
ところがある。

アフガニスタンも似ている。
ソ連のアフガン侵攻では、
ビンラディンとアメリカは共に共産主義から
アフガニスタンを護る仲間であった。
(映画ランボーを見ればよくわかる)

しかし、その共通の敵がなくなった後は、
イラクのフセインと同じ末路だ。
結局、アメリカの敵である
イスラム革命と共産主義拡大の防波堤であった
イラクとアフガニスタンは
利用されるだけ利用された上で
後はポイだ。

フセインは悪い。
しかしそんなフセインもアメリカの申し子である。



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