松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成17年1月5日(水)

「広域連合」と「県税・市町村税の一元化」



石川知事が新春会見で、広域連合について述べた。

中部・西部に政令指定都市ができる見込みとなったが、
東部地域は、合併が進んでおらず、政令指定都市の
現実味は現段階では極めて薄い。

そこで知事は、沼津市・三島市を中心とした
2市2町から3市3町の範囲で高次都市機能の整備に向け、
県も加わった「広域連合」の結成を求める考えを示した。

この2市2町、2市3町には当然清水町も入っているだろう。

そういえば、去年も知事からこの広域連合について
聞いた覚えがある。

去年の5月に三島市民文化会館で
市町村合併をともに考える・全国リレーシンポジウム2004が
総務省の主催で三島市民文化会館で開かれた。

その時、知事も講演して、その時は主に政令県構想に
ついて話をしたが、この広域連合についても触れていた。
(参照日記)2004年5月29日
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=321783&log=20040529

「広域連合」は、「地方自治法施行令」の第3篇「特別地方公共団体」
で第1節の「一部事務組合」と並んで第2節「広域連合」と
出てくる。

「一部事務組合」は、同一の事務を持ち寄って共同処理するもので、
例えば清水町では長泉町と「桃沢少年自然の家」を
一部事務組合でやっている。

これに対して「広域連合」は、一部事務組合のさらに
パワーアップ版といったところか。

ゴミ処理をについては、例えば
「市町村の一般廃棄物に関する事務と都道府県の産業廃棄物に関する事務を広域連合で実施し、広域的・総合的なゴミ処理行政を推進」する。

さらに計画も策定し、一緒に組んでいる自治体に、
例えばゴミ処理減量対策の勧告をするなどができる。

また、国や県の権限の委譲も受けられる。

総務省のホームページによると
この広域連合は、静岡県では実例がまだないが、
全国的には31道府県で86団体が存在する。

その多くの事務が
「ごみ・し尿処理」「介護保険など福祉関係」「消防関係」
「火葬場」など広域やったほうが事務効率がいいものなどが多い。

そんなまだ、静岡県では例のない広域連合だが、
どうも県最初の広域連合は、
県税と市町村税の一元化を県と県内全市町村参加の
広域連合でやろうという全国的にも例のない大規模なものだ。

それぞれ県と市町村が個別にやっている課税・徴収事務を
一緒にやってしまおうという構想だ。
石川知事曰く
「住民の利便性、経費削減、収納入率向上の一石三鳥の効果が期待できる」
という地方税一元化構想。
年間最大400億円のコスト縮減効果が期待できるという。

県は平成20年のスタートに向け準備を進めるそうだ。
たいへん興味深い構想だ。

現在、清水町は「合併を推進する会」が中心になって
住民発議で2市2町の合併に向けての動きがあるが、
知事は、「広域連合は合併を否定するものではなく合併に向けたてこになる」と指摘して将来的には合併を期待している。

知事がこの地域を具体的に出して広域連合を提唱している。
地方税一元化構想の広域連合も提唱しているので、
いろいろ全国的事例も調査して研究してみたい。

◎総務省「広域連合」
http://www.soumu.go.jp/kouiki/kouiki1.html#kouiki1



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