松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成18年1月30日(日)

「一夫多妻制」と「サムボ」



先週、耳を疑うようなニュースが
全国を席巻した。

東大和市の渋谷容疑者が女性を脅迫容疑で
逮捕したというニュースだが、
それはそれで重要なニュースだが、
それ以上に驚いたのが、
57歳のこの渋谷容疑者が
10数人の女性と一夫多妻制のような生活をしていたというのだ。

前の奥さんとは離婚し、
その後、占い師をするようになってから、
謎の呪文で女性が自分のことを好きになるようになり、
数珠繋ぎで増えていったという。

ほとんどが20代の若い女性で友人・姉妹もいるという。
そして、渋谷容疑者は、生活費も女性の稼ぎで賄っていた
というからさらに衝撃である。

事実は小説よりも奇なりである。
その渋谷容疑者の呪文とは何だ!
と気にしているのは、私だけじゃあるまい。
気の知れた仲間と話せば、必ずこの話題である。

先日のディベート倶楽部で、
少子化対策的にも面白そうだから
「一夫多妻制」についてやってみようか?
と話したら、女性陣に冷ややかな目で見られた。

まぁ、非常に現実的ではない制度だが、
こんな制度導入されたら、困るのは大多数の男性陣だろう。

結婚を意識している女性は、人気や経済力のある男性に集中し、
弱肉強食の世界で競争力のない私のような独身男が、
激増するだろう。

よく一夫多妻制で例に出されるイスラムだけど、
初期の目的は、戦争が相次ぎ、女性は故郷に残されたまま寡婦となる
こともあり、この際の経済的扶助手段として導入されたという。

一夫多妻制は極端な話だけど、
少子化対策に、スウェーデンのサムボが注目されている。

サムボは簡単に言うと「お試し婚」である。
88年にサムボ法というのが施行され、
同じ住所に同棲(サムボ)し、継続して共同生活を送っている
非婚カップルについて、共同で財産を管理し家計を維持していく
ことについて定めている。
財産分与や養育権などの規定もされ、
離婚、またはサムボ解消後も父親に子の養育費の負担義務がある。

スウェーデンでは、法律婚の9割はサムボを経て結婚している。

サムボ法以前に、スウェーデンでは、69年の相続法改正で婚外子にも
父の相続権が承認され、71年には、同等の相続分が認められている。
76年の親子法改正では、「嫡出子」と「非嫡出子」という用語
ならびに出生による身分上の区別規定が法律上撤廃された。

だから、サムボカップルで生まれた子も、
その後サムボ解消後に新たに結婚して生まれた子も法的差別は
全くない。

嫡出でない子の割合は、日本が2003年で1.93%に対して
スウェーデンは56%である。
スウェーデンだけでなく北欧はどこも40%以上、
フランス44%、イギリス43%である。

サムボを日本社会で法的に整備することには、
まだ国民的議論が必要だと思う。
しかしながら、少子化(っていうか多産化)対策は待ったなしであることは
間違いない。

日本の借金は気が遠くなるほど増えていく。
社会保障費はどんどん増えていく。
税金・年金を納める人は少なくなる。
逆三角形の人口ピラミッドは、
若者や子ども達、さらにはこれから生まれてくる子達に
負担と不安を増大させてしまう。

日本の出生率は2005年で1.26。
2004年だけどスウェーデンが1.71、フランスが1.89。
株価上昇もいいけど、こっちの数字も上がらないと大変だよ。

◎婚外子割合の国際比較
http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2004/html-h/html/g1211040.html

◎合計特殊出生率の推移を国際比較した図
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/1550.html



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