松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成18年5月8日(月)

『日本の国境』



「日本の国境」という本を読んだ。
著者は、日本財団勤務の山田吉彦氏である。

日本の国土は、約38万平方kmで、
世界190ヶ国あまりの中で60番目の広さである。
そんなに大きな国ではない。

しかしながら、排他的経済水域(EEZ)とよばれる
沿岸から200海里(約370km)の水域面積で考えると
約447万平方kmで世界第6位となる。

排他的経済水域は、水産資源や鉱物資源を
自国の権利として主張し、行使することができる海域である。

日本は狭い島国などと固定観念を抱いていたとしたら間違いである。

ちなみに下記がEEZ面積上位国(単位:万平方km)
1 アメリカ     762
2 オーストラリア  701
3 インドネシア   541
4 ニュージーランド 483
5 カナダ      470
6 日本       447 

EEZの境界線を引いた東アジアの地図を見ると
日本が巨大な海洋国家であることがよくわかる。

日本は東は南鳥島から西は与那国島まで3,143km。
北は択捉島から南は沖ノ鳥島まで3,020km。

沖ノ鳥島は、緯度が北回帰線、
台湾やベトナムのハノイより南にある。

さて、この本で地方自治体的に面白い話が書いてあった。
台湾と国境を接する石垣島には、
クリアランス船という貿易船がくる。

台湾と中国は、直接貿易を行うことができないので
いったん日本へ訪れるという抜け道をつかっている。

この時に、トン税という税金が国と市町村に入る。
船の大きさ1トン当たり36円でうち20円が石垣市に入る。
2003年で年間2億1千万円の税金が入ったという。

クリアランス船は99年で1,723隻だったのが、
03年で4,156隻にもなっている。

ちなみに調べてみたら石垣市は人口47,000人もいて
平成18年度一般会計予算は191億円だという。
先日行った篠山市が同じくらいの人口で216億円だから
それよりは少ない。

歳入のうち地方交付税が61億円。
歳出のうち公債費が26億円。

さて、話は戻して
最近、韓国との竹島問題、中国との東シナ海・中間線での
ガス田開発など領土やEEZがクローズアップされたニュースが多い。

北朝鮮の工作船は、やりたい放題日本の海に侵入し、
多くの日本人が拉致された。

海上保安庁は、「海猿」人気で働くことを希望する若者が
増えているという。

日本人には、国境という概念があまりない。
私にとって国境は、成田空港くらいのイメージしかない。

だから国家という概念も希薄のような気がする。
必然的にそうした方面から公共心を考えることもあまりない。

国を物理的に護るのは海上保安庁や自衛隊の仕事かもしれないが、
拉致問題の北朝鮮、竹島問題の韓国、東シナ海ガス田問題の中国と
日本人が考えてなくとも向こうは日本の主権を一方的に侵害してくる。

鎖国の江戸時代にやってきた黒船ではないけど、
国民ひとりひとりが国境というものを意識しないと
いけない時代になってきている。

◎「日本の国境」(新潮新書)680円



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