松浦俊介Top「コラム」ダイジェスト>平成19年2月5日(月)

「ホームレス」と「ネットカフェ難民」



大阪市が、長居公園のホームレスのテントや小屋を
行政代執行法に基づき強制撤去する作業を始めた。

ホームレス9人の小屋13物件。

背景には8月に長居陸上競技場で行われる世界陸上選手権があり、
それに合わせた排除だと推察される。

私は、最近はご無沙汰なのだが、
横浜の野宿者(ホームレス)の支援をしている。

横浜市内の公園や駅に寝泊まりしている方や
ドヤ街とよばれる日雇い労働者の集まる寿町の野宿者の
方達に毛布や古着等をクルマに詰め込んで持って行く。

なぜそんなことをするようになったかというと、
危険きわまる原発の炉心の除染作業をこうした野宿者などが
低賃金でやらされている現実を知ったからである。

被曝労働の結果、体がボロボロになり
白血病などで死んでいった方もいる。

こうした野宿者の方が、
原発の被曝労働をしないように支援しているので、
この事実を知らなかったら支援活動をしてなかったかもしれない。

さて、長居の撤去は、世界陸上が絡んでとのことだろうけど、
2002年のワールドカップの時も横浜では同じようなことが起きた。

歩道橋などの下は、フェンスで張り巡らされ、
野宿者が寝泊まりできないようにしていた。

そんな野宿者を食い物にしているのは、
原発労働だけではない。
ある暴力団がらみのNPOは、野宿者の為の施設を作り、
そこへ野宿者を集め、住民票を移し、
野宿者がもらう生活保護費を家賃や生活費として
その大部分をピンハネしてしまうという。

ニュースでは、ホームレスが襲われ
亡くなるという痛ましい事件も後を絶たない。

ホームレスというと、
ブルーシートで寝泊まりしている人を思い浮かべるが、
ここ数年は、ネットカフェ難民とよばれる若者が増えてきている。

24時間営業の漫画喫茶やネットカフェを何軒かハシゴしながら生活し、
派遣などの日雇い労働をしている若者である。

時代は変わって、昔は、横浜の寿町や東京の山谷、
大阪の釜ヶ崎(あいりん地区)のドヤ(簡易宿泊所)だったのが、
今はネットカフェになり、
情報ツールが発達して、手配師に代わって
パソコンで日雇いの仕事を探し、
ケイタイへ直接人材派遣会社から仕事がメールでくる。
時は流れても本質的にはなんら変わっていない気がする。



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