松浦俊介Top「議員活動・議会・町政報告」>平成16年2月10日(火)

福井県視察(政務調査費)



去年の北海道視察に続き、福井県の2つの町の
合併問題について視察を終えた。

参加した議員は、鈴木議長、庄司副議長
名倉議員、山本議員、高木議員、
佐藤議員、坪内議員、森野議員、
吉田議員、久保田議員、木村議員、
遠藤議員、岩崎議員、私の計14名である。

福井県への視察は、新幹線の人身事故で始まった。
三河安城駅で、ひかり号やのぞみ号の通過待ちをしているわりには、
ずいぶん長く停まっているなと感じたら、
人身事故というアナウンスが流れた。

併せて車両点検中というアナウンスが流れた。
その日の夜のニュースで、飛び込んだ人は
下りの新幹線と上りの新幹線、在来線と
3回も跳ねられ、最初に跳ねたのぞみ号の
先頭車両には穴が開いたまま、博多まで行ったようだ。

20分くらいの遅れで発車したが、
途中の名古屋駅、岐阜羽島駅の上りのホームには
3つの新幹線が平行して停まっていた。

米原駅で特急しらさぎに乗り換え、武生駅まで行き、
そこからバスで越前町まで行った。

越前町は、海と山に挟まれた海岸沿いの細長い町なのだが、
内陸にある隣の武生市は雪が30センチくらいは積もっている。

しかし、トンネルを抜け越前町に入ったら、雪がなくなった。
なんでだろう?

越前町は、丹生郡という同じ郡の朝日町、織田町、宮崎村の
3つの町との対等合併を目指して丹生郡町村合併協議会を
設立し、来年の2月1日に新町誕生を予定している。

越前町ほかどの町村も人口1万人未満で、合併しても
2万5千人ほどである。
財政力指数は0.2そこそこで、町の財政の
多くを国からの地方交付税などの依存財源で
賄われている。他の3町も同じである。

こんな言い方もなんだが、議長さんや議会事務局長さんの
話から、この4町での合併は
合併特例法による恩恵を受け、
なんとかこの先の10年間を食い繋ぐための合併のようだ。

合併特例法期限内の合併をすると、
合併しない場合に今後減額されていく
国からの仕送りは、10年間は保証される。

合併しない場合、4町村の一般会計の将来見通しは
10年間で約52.2億円の赤字だが、
合併した場合は、10年間で約13.5億円の財政余力ができるという。

もう、合併しないとこの4町村はやっていけないのだ。
また、合併したとしても10年間はなんとかなるが、
その後のことは、わからない。
国からの仕送りは、10年後からまた、段階的に減らされる。

そしたら、また、新たな合併を考えないといけない。


上/越前町の議長さん、議会事務局長さん
後ろには日本海が広がる

下/越前町での視察の様子




/テーブルにはネームプレートがあった。
こんなの初めて。びっくりである。(越前町)

下/越前町の港
越前ガニなど漁業が主な産業




2日目は、姉妹町である清水町へ。

清水町は、人口1万人ほどの町だが、
町の3方を福井市に囲まれており、
通勤通学の46%、買い物などの消費や
医療(通院)の90%が福井市に流れる
福井市のベットタウンとなっている。

去年の6月に福井市・鯖江市・美山町・越廼村・清水町
法定合併協議会が設立され、来年の2月までの合併を
目指している。

これらの市町村が合併すると人口33万人になり
中核市の要件を満たしす。

清水町は、越前町と同じ、丹生郡であるが、
丹生郡で合併するより、同じ生活圏で
中核市を目指した福井市との合併を選んだ。

しかし、中核市の一角をなす鯖江市が
ここにきて雲行きが怪しくなり合併への動きが
止まっているらしい。
鯖江市が抜けると中核市にならない。

また、清水町の議員さんも
どうも合併への動きに疑問を感じるようになっているようだ。
鯖江市も抜けたら、中核市にならない合併はしないという。

どこかの町と一緒である。

合併への動きが中断している理由は、
福井市側が対等合併だと言いつつ、
手法が吸収合併のような動きをしていることに
起因しているらしい。

例えば、合併特例債の使い道については、
「それは合併した後に決めましょう」
という話になるらしい。

合併した後になると、議員数が多くなる
福井市が主導権を握ることになる。
清水町は、せいぜい2人くらいしか出せないらしい。

合併前に「特例債で交付される金額の10%を
清水町さんに使いますよ」というように決めてあれば
ともかく、合併後に福井市側に使われてしまうのではないか
という危機感が、清水町にはあるらしい。

清水町は、財政力指数が0.3そこそこで、
町民も合併には7割くらいの人が賛成している。

しかし、合併して福井市に財源を持っていかれて、
清水町にお金が使われなくなるなら、
合併せずに国からの仕送りを減らされていくのと同じだから、
「ビンボーでも独立してやっていく方がいい」という
ような議員さんたちの意向だった。

静岡県清水町は財政力指数が0.84だ。
それでも将来の財政に危機感を
持っているのに、0.3でも独立してやっていく気概を
福井県清水町の議員さんたちは持っている。

どちらがいいのかわからんが、
来年2月の合併は延びてしまう可能性が高いらしい。
ていうか、この調子だと頓挫してしまうかもしれない。

合併は本当に難しい。



上/福井県清水町での視察の様子

下/左から
福井県清水町市町村合併特別委員会副委員長さん、委員長さん、議長さん、
名倉・清友グループ会長、山本副会長、鈴木議長




上/左から
庄司副議長、久保田建設経済委員長、吉田総務委員長、高木議員運営委員長、
遠藤建設経済副委員長、佐藤議員


下/左から
森野議会広報委員長、岩崎議員、木村民生文教委員長、坪内議員



上/白銀の世界・福井県清水町



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