松浦俊介Top>「議員活動・議会・町政報告」>平成18年5月1日(月)
兵庫県篠山市
(広域都市づくり調査特別委員会・視察研修)
広域都市づくり調査特別委員会で4月26日(水)〜28日(金)まで 視察研修を行う。 篠山市は、兵庫県の中東部に位置し、 京阪神都市圏から40〜50キロ圏内。 篠山城を中心に発展し市街地を形成している。 人口は、46,865人(平成18年3月末)、面積187.46平方km。 平成11年4月1日に平成の大合併の先陣を切って 篠山町・西紀町・丹南町・今田町が合併し 現在の篠山市となる。 この4町は、江戸幕藩体制下では一つの藩域で 歴史的つながりも深く、以前から広域行政で し尿・ごみ処理、消防などの事務を共同でやっていた。 そして、4町の抱える広域課題の水対策、 清掃施設、斎場、JRの駅前開発などを早期に解決するため、 合併の機運が高まり、旧合併特例法での特例債の活用した 新たなまちづくりをすべく、合併するに至った。 合併後、上記の広域課題に加え、 旧篠山町に子供博物館、旧西紀町に運動公園、 旧丹南町に図書館、旧今田町に今田薬師温泉を整備した。 合併特例債は、旧合併特例法で国が示した重要なあめ玉。 合併すれば、こうした事業の70%を普通交付税で措置する というもの。 ただし、これは財政力指数1以上の不交付団体には あてはまらない。 借りた額は、そのまま借金となる。 さて、篠山市であるが、人口規模で197億円の特例債の枠があり、 うち平成17年度までに先ほどの広域課題や 旧町の施設整備に155億円遣ってしまった。 もちろん国からの普通交付税で借金の返済を当て込んでいるわけだが、 その後の小泉政権の三位一体改革もあり、 全国的に交付税措置が減額。 合併した自治体にも同じような影響があり、 篠山市の経常収支比率は何と99.2%だ! 1月に訪問した沖縄県の伊是名村が経常収支比率106.9%で 驚いたが、まぁ、離島の小さな島だから納得もした。 しかし、人口47,000人の市で経常収支比率ほぼ100%ってアリ? 地方債残高(借金)が523億円で住民ひとり当たりが111万円。 清水町は81億円で住民ひとり当たり26万円。 平成18年度一般会計予算は216億円だ。 清水町の人口の1.5倍だが予算は3倍だ。 216億円のうち借金返済の公債費が50億円もある。 市税の歳入が51億円なので市民からの税金がそのまま借金返済に まわる計算だ。 ちなみに韮山町・伊豆長岡町・大仁町の3町で合併した 人口5万人の伊豆の国市で平成18年度一般会計予算で162億円。 人口が伊豆の国市より少ないのに予算は50億円も多い。 篠山市の財政力指数は0.44で人口も年々減っており、 今後特に地域経済が発展する要素も見あたらない。 どうするんだろう篠山市って? 旧合併特例法の合併特例債で、 つくらんでもいいようなものまで作ってしまったのではないか? 偏るわけにもいかないので旧4町に等しく施設整備を行ってしまった。 しなくてもいい借金までしてしまったのではないか? 篠山市の今後については全国的にも注目しているだろう。 何せこの7年間で1080団体、13,500人の視察が来たという。 7年前は3232の市町村があったので、1/3は来ている計算になる。 単独の道を選んだ市川町と4町で合併した篠山市。 今回の視察で思ったのは、合併しようがしまいが、 国を当てにしたり頼ることなく、 自分たちの町は自分たちで主体的に考え、 まちづくりを考えていくことが一番大切なんだと実感した。 全国には厳しい市町村がたくさんある。 市川町さんも篠山市さんも清水町をうらやんでいた。 どこへ視察へ行ってもそうだ。 清水町はまだ恵まれています。 上/篠山市副議長さん挨拶 下/篠山市役所で記念撮影 私は一番左 |
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