松浦俊介Top一般質問全文>平成19年第3回定例会(9月議会)

「1 臨時(非常勤)職員の待遇について
「2 東海地震に対する備えについて」



午後0326分休憩

午後0338分再開

○議長(吉田 功君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。

  次に、9番 松浦俊介君の一般質問に入ります。

  質問事項、「1 臨時(非常勤)職員の待遇について」「2 東海地震に対する備えについて」。

  発言を許します。 9番 松浦俊介君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) それでは、議長の許可を得ましたので、さきに通告してあります、1、臨時(非常勤)職員の待遇について、2、東海地震に対する備えについての2点について質問いたします。

  それでは、まず1点目の、臨時(非常勤)職員の待遇について伺います。

  東京都荒川区では、今年度から非常勤職員に対する待遇をあらため、給与アップのほか、経験や能力に応じて昇進する制度を導入しております。

  それでは、以下、3月1日の読売新聞を引用いたします。

  「-区役所非常勤にも昇進制度-東京荒川 東京都荒川区は、新年度から非常勤職員に対する待遇をあらため、給与アップのほか、経験や能力に応じて昇進する制度を導入する。民間で正社員と非正社員の格差是正が課題となる中、公務員についても、常勤と非常勤との待遇格差をできるだけ解消し、非常勤職員の意欲を引き出したい考え。区によると、非常勤職員の昇進制度は珍しいといい、他の自治体から問い合わせが相次いでいる。正規の職員とは別に採用される非常勤職員は、原則、単年度ごとに契約が更新される。常勤職員は週40時間の労働が基準となるのに対し、非常勤の場合は週30時間程度が基準となるケースが多い。ボーナスや退職金の支給もない」、以上、引用を終了します。

  当町は、平成15年には285名いた正規職員も、平成22年には258名まで削減するとの定員適正化計画があります。臨時職員の責任や負担も重くなってきているように見受けられます。現在の嘱託職員やそのほかの臨時職員の処遇や待遇等を検証し、今後の方向性を伺いますが、まず、具体的に当町の臨時職員の種類と、どのような職種においてそれぞれ何人雇用しているかを伺います。

○議長(吉田 功君) 松浦君の質問に対する答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  当町の臨時職員の種類と職種ごとの人数についてでありますが、臨時職員の種類は、嘱託職員とその他の臨時職員の2種類がございます。

  嘱託職員とは、特殊な資格や技能を有するとか、恒常的に変則勤務を強いるような職員として、現在、IT関係1人、保育所調理師2人、公民館用務員1人の合計4人を雇用しており、荒川区と同様、職員に準じた給与体系となっております。

  次に、その他の臨時職員といたしまして、短時間勤務者を除いた、1日労働時間が8時間の職員、いわゆるフルタイムの職員に限定させていただきますと、事務職員17名、保育所保育士31名、幼稚園教諭8名、保健師、看護師4名、その他14名の合計74名となっております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 嘱託職員も含め臨時職員が74名いるとのことでありますが、決して少ない人数ではありません。

  今回、私は、臨時職員の職員数が適正かということではなく、正規職員が削減される中、臨時職員の役割はその分重くなってきており、中には正規職員にもまさる働きをする職員もいると聞いております。そこで、臨時職員の待遇改善が必要ではないか、働きに応じた待遇がされているかという観点から質問させていただきます。

  そこで、嘱託職員を除く臨時職員の賃金と休暇などの付与制度がどうであるか、また、近隣と比較してどのようなレベルにあるのかをあわせて伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  臨時職員の賃金、休暇制度についてでありますが、まず、臨時職員の賃金でありますが、事務職で日額7,600円、保育士で日額8,640円、幼稚園教諭で日額8,480円、用務員で7,440円、保育所及び学校調理員で7,840円、保健師で9,680円、看護師で9,120円などが主なものであります。

  また、休暇制度につきましても、有給休暇は年間を通しまして12日間付与され、特別休暇も、正規職員に準じ忌引きや夏季休暇等も整備されており、賃金単価及び休暇制度ともに、近隣自治体に比べても遜色ないものとなっております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) ただいまの答弁で、賃金等はじめ臨時職員の休暇制度などは近隣と比較しても遜色がないことがわかりました。

  そこで、あえて質問しますが、臨時の職員、保育士で、長く勤務され、子供や保護者からも評判がいい保育士さんがいるとします。この方と新たに臨時の保育士1年目の方の賃金では、同じ日額8,640円が適用されることとなるのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 保育士の関係で、長く、評判の良い保育士と初めての採用の保育士の賃金の単価の比較ということでございますが、いずれも日額8,640円が適用されます。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) ただいまの答弁で、どのような臨時職員でも一律の賃金単価が適用されるということでありましたが、人間が働き、良い仕事をしてもらうためには、正当な評価をし、本人にやりがいを抱かせることが大切であります。臨時職員がいくら良い仕事をしても評価されず一律の賃金単価であるということは、勤労意欲に影響し、仕事の成果にもあらわれるのではないでしょうか。

  そこで、資格や経験、仕事の評価といった面から、賃金に良い意味で格差を設けることはできないかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  賃金に格差を設けられないかについてでございますが、臨時職員の基本は、あくまでも正規職員の事務補助であります。また、将来の雇用も担保されるものではありません。しかしながら、保育士や幼稚園教諭等は正規職員に順ずる業務をこなしており、また、保育という特殊な業務でありますので、勤務年数も長い方がおられます。

  これらの職種につきましては、議員、御指摘の、経験や実績に配慮することも検討に値するのではないかと考えますので、今後、導入の可否をはじめ対象の職種や内容について検討していきたいと考えております。

  以上です。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) ただいま、臨時職員の待遇改善について検討するとの前向きな答弁をいただきました。

  私も、いたずらに賃金を引き上げて人件費の高騰を招くことは避けなければならないと考えておりますが、臨時職員であっても、一生懸命働いている方に正当な評価をお願いしたいと考えておりますので、ぜひ良い検討結果をお聞かせいただけるようお願いいたします。

  続きまして、標題2の、東海地震に対する備えについて質問をいたします。

  7月16日に、新潟県柏崎市を中心とした地域で震度6強の中越沖地震が起こりました。3年前に、同じく新潟県川口町で震度7を記録した中越地震以来、再び震災ボランティア現地調査を行いましたが、現地に入るに当たり、町長の御理解も得て、当町の特産品である「富士山百年水」を5箱、500ミリリットルのペットボトルで120個分とアルファ米3箱、150食分を持っていくことができました。

  7月20日に柏崎市へ入り、市中心部の倒壊したお寺とその御近所の方々に分けてまいりました。断水し、物資が不足してなかなか行き渡らない状況の中で、持っていった「富士山百年水」とアルファ米は大変喜ばれました。この場をお借りして深く感謝申し上げます。

  さて、マグニチュード8級が予想される東海地震について考えてみますが、次の2点のどちらかを満たしている地域を地震防災対策強化地域と言うそうです。

  1点目は、地震の揺れによる被害について、震度6弱以上の地域、2点目といたしまして、津波による被害については、20分以内に高い津波、沿岸で3メートル以上、地上で2メートル以上が来襲する地域、以上2点ですが、静岡県は全域、沿岸部におきましては、神奈川県茅ヶ崎市から三重県熊野市まで、内陸部では山梨県や長野県南部、岐阜県中津川市も対象になっています。

  静岡県地震防災センターのホームページによりますと、静岡県の想定震度は、震度5弱が面積率で5.0%、6弱が74.4%、6強が18.9%、震度7が1.7%となっています。

  清水町は、震度6強が54.5%、6弱が45.5%となっています。震源地に近い方が震度7で、遠い地域が震度5強と単純には言えません。東は伊東市、三島市、沼津市、西部地域では新居町や旧雄踏町、旧舞阪町、旧細江町でも震度7が想定される地域があります。つまり、静岡県全体が柏崎市のようになることが想定されます。

  大規模地震が起きた後の当町の対応を確認し、町民が準備すべきことは何かを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  発生が予想される東海地震で、災害後の当町の対応と町民が準備すべきことは何かということでございますが、震災直後には、町は、まず災害対策本部の立ち上げを行い、同時に静岡県防災局との情報連絡網となる総合防災情報システム、ASSIST-Ⅱを立ち上げるとともに、災害対策本部に参集した職員は、防災計画により決められた担当部署の任務につき、情報の収集と7カ所の広域避難所の開設に出動いたします。

  また、東海地震が発生すると全県下に及ぶ多大な被害が予想され、ライフラインの寸断による不自由な生活を余儀なくされることが想定されることから、町民の皆様には、日ごろから東海地震に備えて、家屋の耐震補強や家具の固定、避難所の確認を行うとともに、最低3日間の、家庭や個人に合った食料等を準備しておくことを呼びかけているところでございます。

  以上です。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 前回の中越地震の際、小千谷市でも見られましたが、今回の中越沖地震では、発生当時、116カ所の避難所が設置され、ピーク時には約1万2,500人が身を寄せました。避難所は、市の小・中学校だけではなく、保育園園庭、公園や公共施設駐車場など、あらゆるところに住民の方が避難しておりました。

  清水町では7カ所の広域避難地を設定していますが、それ以外の公共のスペースに住民の方が避難した場合どう対処するのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  中越地震後にボランティア活動に議員が入られたときに、中越では116カ所の避難所ができていたと、清水町でもこのような状況になったときにどう対処するのかについてでございますが、清水町地域防災計画の地震対策編に定めてある7カ所の広域避難地が地震災害時の被災者の救助の拠点となるため、ここに職員の派遣を行い、情報収集や避難地での物資要求などの対応を行います。

  点在の避難地の対応につきましては、場所の特定や状況等が把握できませんので、面積が狭い清水町においては、7カ所の広域避難地を拠点と考えております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 清水町で避難所が開設された場合、各避難所にはどのような物資をどの程度配備できるのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  避難所が開設された場合、各避難所にはどのような物資をどの程度配備できるかについてでございますが、県が定める清水町の被害想定に対応するための資機材の整備につきましては、他からの支援が整うまでの3日間を過ごす想定で、中長期避難者5,500人分の食料、具体的には、アルファ米4万9,500食をはじめ移動式炊飯器6器、災害対策本部避難所用仮設トイレ100基、ダンボール製簡易トイレ120基、仮設救護所用エアテント3基、500ミリリットルのペットボトルの水1万本等を用意しております。

  これらの災害用備蓄品は、7カ所の広域避難所に配置した職員からの支援要請により、避難人数に合わせた配分をする計画でございます。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 静岡県地震防災センターのホームページによりますと、東海地震が起きた場合、ライフラインについては、ほぼ全体が復旧するまでに、電力、6日から12日程度、電話、12日程度、都市ガス、上水道、下水道、30日程度となっています。つまり、1カ月間、自宅のトイレやおふろが使えないことが想定されます。

  柏崎市は、地震発生から半月の7月31日に市内全域で通水は可能になったようですが、震災前のように各戸への通水は完了していません。中越沖地震は直下型地震ですので、被害地域が東海地震に比べれば局所的ですが、それでも復旧にかなりの時間がかかっています。東海地震で、静岡県じゅうが断水して、果たして1カ月で復旧するのか、大変不安であります。

  柏崎市は、トイレを公共施設、避難所や公園など市内各所に設置していました。以下、7月17日の地震発生翌日の柏崎市のホームページを引用いたします。

  「-仮設トイレについて各町内会長にお知らせします-情報発信元・危機管理官監 あしたから、自宅にいる方のための仮設トイレを設置します。きのうから、きょう(17日)にかけて避難所や主な公園などの仮設トイレを設置しましたが、あした(18日)からは自宅にいる方の仮設トイレを設置します。設置を希望される町内会長は、本日(17日)午後7時までに、設置場所を決めて、必要な数を市役所環境政策課までお知らせください。仮設トイレの場所はなるべくまとめて設置するようお願いします。なお、公園などの仮設トイレを使用する場合はトイレットペーパーを用意してください」、以上、引用を終了します。

  柏崎市は、町内会、自治会ごと仮設トイレをかなりの数設置できました。では、静岡県全域で被害の出る東海地震時におきまして仮設トイレをどれだけ用意できるのでしょうか。レンタルできる仮設トイレの数がどれだけあるのかわかりませんが、多分足りなくなるような不安にかられます。清水町で用意してあるトイレは、仮設トイレ100基(災害対策本部と避難所用)、ダンボール製の簡易トイレが120基と伺いました。

  これを町内7カ所の広域避難所、総合運動公園、清水小学校、清水中学校、南小学校、沼津商業高校、南中学校、西小と役場に設置するということですが、避難所から遠い地域や避難所が西小だけのような西小校区の地域では、さらなる対応が迫られることが十分に予想されます。

  それでは、その仮設トイレのし尿などの処理はどのようにされるのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  仮設トイレのし尿等の処理はどのようにされるのかについてでありますが、当町が配備している仮設トイレには、し尿等を固形化するタイプと、通常のし尿等をためるタイプがありますが、固形化した処理につきましては、可燃ごみとして処理いたします。

  また、通常のし尿等はバキューム車等によるくみ取り処理となります。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) そうしますと、可燃ごみ処理、し尿処理の施設に運ばなければなりません。中越沖地震では、柏崎市は、可燃ごみの処理施設、クリーンセンターかしわざきが被害を受け、使用できなくなりました。以下、7月24日の読売新聞を引用します。

  「-ごみ処理復旧11月以降に-柏崎市、刈羽村 新潟県中越沖地震で被害を受けた柏崎市と刈羽村の可燃ごみ処理施設クリーンセンターかしわざきの復旧が11月末以降になるおそれが出てきた。大きく損傷した煙突の建て替えだけに4カ月以上かかる可能性が高く、余震の警戒から内部調査にも着手できていない。3年前の中越地震では約1カ月で被災地の施設は復旧し、周辺自治体がごみを受け入れた。だが、今回は各自治体とも施設の修理などで能力いっぱいの稼働を強いられており、長期的に受け入れられるかどうか不安が広がっている。クリーンセンターかしわざきは、高さ約59メートルの煙突の一部が崩れ、6メートル短くなって傾いた。また、施設内の被害状況を調べるにも立ち入ることができず、償却システムの検査もできていない。柏崎市クリーン推進課は、修理が煙突だけで済むのかどうかもわからないと頭を抱える」、以上、引用を終了します。

  そこで、現在、委託している三島市、函南町の施設が地震により使用できない場合が考えられますが、どのように対応するのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) 現在委託をしている三島市、函南町の施設が地震により使用できない場合の対応についてでございますけれども、東海沖地震が発生した場合には、確かに、三島市、函南町の処理施設につきましても使用できないことも予想され、また、沼津市をはじめとする東部地域の各市町の処理施設も使用できないことも想定できます。

  そこで、清水町ではどう対応するかになりますが、このような災害時には、静岡県地域防災計画による災害時し尿及び生活系ごみマニュアルに従いまして、県に応援を要請することになります。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 県に応援を要請しても、ごみ・し尿の行き場がなければ困るわけですが、県はどのように対応されるのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) 県に応援を要請いたしましても、ごみ・し尿の行き場がない場合にどういうふうにするかということでございますけれども、県では、災害等により自助努力の限度を超えて一般廃棄物の適正な処理に支障が生じた場合などは、県内の市町等が相互に援助するための一般廃棄物処理に関する災害時等の相互援助に関する協定書を平成13年3月30日に県内の全市町村及び一部組合で県が立会人として協定書を締結しておりますので、まずは県内の7圏域内で確認しますが、当町は駿豆圏域で可能かどうかを確認し、対象がなければ県内全域で受け入れ可能な処理施設に要請することになります。

  なお、県内でも処理ができない場合には、県の指導の下、県外に依頼することが考えられます。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) まずは、処理施設については県に要請し、対応していただけるということで、少し安心いたしました。

  しかしながら、処理施設がすぐに使えれば問題がないのですが、行き先が決まるまでの間においても、日々、家庭ごみやし尿は排出されます。災害時は、通常以上にごみが出ます。水が使えませんから紙皿やサランラップなどを多用します。ペットボトルで水分の補給をしますし、壊れて捨てるものもたくさん出ます。

  柏崎市ではごみの減量を呼びかけていますが、一時的に各家庭でキープできても、それも限界があります。柏崎市ではクリーンセンターが使用できなくなりましたが、近隣自治体の協力で、通常どおりの収集日で可燃ごみの収集を行うことができました。

  当町の場合、行き先が決まるまでの間、ごみ等は個人が保管するのか、どこに出したら良いのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) 行き先が決まるまでの間のごみ等の処理はどうするのかについてでありますが、災害後の廃棄物等は、通常以上にごみの量が発生する中で、処理施設が決まるまでの間につきましては大変苦慮することが予想されます。

  特に、当町の場合は処理施設がありませんので、施設内での保管もできません。まずは、県の指導の下に処理施設の委託先を決定することを優先しなければならないと考えております。しかし、ごみ収集に関しましては、できるだけ早い時期に実施しなければなりませんので、災害時に廃棄物を一時的に預かる震災廃棄物仮置場の確保が必要になります。

  清水町の震災廃棄物仮置場の必要面積は、県が22万平方メートル余と見込んでおりますが、現在、公共施設や農地等の所有者に了解をいただきながら、44%の確保がなされております。今後100%の確保ができるよう努めております。

  いずれにいたしましても、震災廃棄物仮置場の確保がされた場合には、ごみの収集に一日でも早く取かかれるよう努力してまいりたいと考えております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) ごみ処理についてはある程度理解しましたが、し尿処理についてはどうされるのかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) し尿の処理はどうされるのかについてでございますけれども、し尿処理につきましても、ごみ処理と同様に、一般廃棄物処理に関する災害時等の相互援助に関する協定書に基づき処理施設の委託先の確保に努めます。

  なお、し尿等の収集におきましては、県が静岡県環境整備事業協同組合及び日本環境保全協会静岡県連合会と災害時におけるし尿等の収集運搬に関する協定書を平成17年3月31日に締結しており、県内の災害時におけるし尿浄化槽汚泥の収集運搬を、市町からの要請を受け、県が組合に支援を要請することで、原則無償で実施していただけることとなっております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) それでは、まとめまして、東海地震後に、ごみ・し尿処理に関して我々町民ができることは何であるかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 住民生活課長 杉山君。

○住民生活課長(杉山 滋君) 東海地震後にごみ・し尿処理に関して町民ができることはどんなことであるかについてでございますが、当町は土地も狭く、住宅も密集している中で、処理施設もありません。したがいまして、災害時には、一時的に補完する場所を探すのも苦慮することも予想されます。

  災害が起きた際には住民の皆様が大変苦労されることも予想されますが、町からの広報等による指示などに耳を傾けていただきまして、正しい情報を収集し、その時点でのごみ・し尿処理態勢に御協力をいただければと考えております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 続いて食料について伺いますが、当町ではアルファ米を用意していますが、乳幼児や高齢者、アレルギー体質の方など町で備蓄している食料が食べられない人への対応について伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  乳幼児、高齢者、アレルギー体質の方々で、当町が備蓄している食料が食べられない人への対応についてでありますが、町では、長期の保存が可能な山菜おこわ、五目御飯、赤飯、梅がゆのアルファ米を保管してあります。また、アレルギー体質の方でも食べられることが可能な食料も、多少ですが用意をしております。

  いずれにいたしましても、すべての年齢層に合った食料を保管することには限界がありますので、年齢や体質等に合った食料につきましては、極力個人の自助努力で御用意いただき、日ごろの防災意識の高揚とともに、災害に備えた対策をお願いしたいと考えております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 町が緊急物資を調達できる業者はどこかを伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  町が緊急物資を調達できる業者はどこかについてでございますが、平成元年12月に、沼津卸商社センターと食料と物資の供給を依頼する協定の締結をはじめ、町内7事業所との協定の締結を行っております。

  物資の供給要請につきましては、米、粉ミルク、乾パン等の主食、漬物、缶詰、梅干し等の副食、みそ、塩、しょうゆ等の調味料、毛布、下着、タオル等の衣類、紙おむつ、生理用品、ティッシュペーパー、洗剤等の日用品、LPガス等の燃料を、発災時の状況に応じて、直後の3日から4日まで、また4日以降に区分し、状況に合わせた物資の提供を依頼する計画であります。

  また、このほかに行政間協定が4件、緊急物資を除く民間協定が9件、郵便局との覚書、緊急車両の優先給油協力、公衆電話の回線設営協力等を締結しております。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 行政間協定について、協定先自治体と協定内容等について伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  行政間協定についてということで、先ほど4件と申しましたので、まず1件目としては、富士箱根伊豆交流圏市町村ネットワーク会議構成市町村災害時相互応援に関する協定というものがございます。これは、静岡県、神奈川県、山梨県の37市町村で協定を結んでおります。主な内容は、いずれも同じですけども、食料、飲料水、生活物資等の供給、救助、医療、防疫等の協力、被災者一時受け入れ施設の提供等、また、職員の派遣というのが主なものでございます。

  2件目といたしましては、全国姉妹町災害応援協定ということで、旧の、清水町を除いて3清水町になりますが、北海道清水町、和歌山県の清水町、現有田川町、福井県の清水町、現福井市との協定が生きております。

  また、3件目としては、東部地域災害時等の相互応援に関する協定ということで、東部の当初の協定は7市16町2村でございましたが、現在9市9町でございます。

  4点目としては、東海道五十三次市区町災害時相互応援に関する協定というのを結んでございます。これは、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県の1区14市6町で結んでおります。

  内容についてはいずれも同様でございます。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 協定を結んでいる業者でも、業者によっては店内商品や在庫商品の制限があり、また交通も寸断され、協定を結んでいる自治体や業者が物資の供給に応じられないことも考えられますが、そうしたことの点についてどうされるのか、伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  業者や応援協定を結んでいるところにつきまして供給に応じられないことも考えられるがについてでございますが、町と業者間、また行政間等の物資協定につきましては、複数の者と締結しておりますが、数量的にも時間的にも制限されることが当然予想されます。可能な限り個人に見合った家庭での備蓄をぜひお願いしたいと考えております。

  すべての町民に行き渡る物資の供給には、町にも企業にも、当然限界がございますので、日ごろからの備蓄と点検の自助努力をお願いしているものでございます。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 災害に必要な物資の調達に関する協定により調達した物資の費用は誰が払うのか、伺います。

○議長(吉田 功君) 答弁を求めます。 総務課長 関君。

○総務課長(関 義弘君) 松浦議員の御質問にお答えいたします。

  物資の費用は誰が支払うのかについてでございますが、当然、町が支払うことになります。価格につきましては、発災前の通常適正価格ということになっております。

  しかしながら、東海地震等により県下全域が災害地となりますと、松浦議員の最初のお話にもありましたとおり、国の災害激甚指定地域となりますので、国からの補助が受けられることになります。

  以上でございます。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) それでは、続きまして、県が実施している木造住宅耐震化プロジェクト「TOUKAI-0」について伺いますが、先ほど同僚議員も質問されましたので、質問内容を大幅に割愛させていただきまして、本丸となる、肝となる質問をして終わりにしたいと思います。

  「TOUKAI-0」、木造住宅耐震化事業に関してですが、平成15年の数字でございますが、当町におきまして、昭和55年以前の木造住宅が3,280戸ございます。うち、無料耐震診断であるわが家の専門家診断事業をされた方が、平成13年度から平成18年度までで382件、約11.6%になります。さらに、木造住宅耐震補強助成事業で実際に耐震補強されたという件数が31件で1%弱になります。中には建て替え等をされた方もいらっしゃいますので、この数字をそのままデータとして使用するにはちょっと正確でない部分もあるかもしれませんが、いずれにいたしましても、3,280戸のうち耐震補強工事までされている方が31件という、極めて少ない数字が出ております。昨年度におきましては、わが家の専門家診断事業の方が22件、耐震補強工事が15件となっております。

  そうした中で、町長にお伺いをいたしますが、町長の御自宅は昭和56年5月以前の建物と思われますが、このわが家の耐震診断を実施しているのかどうかを伺います。

○議長(吉田 功君) 町長 山本博保君。

(町長 山本博保君登壇)

○町長(山本博保君) 松浦議員の御質問にお答えをいたします。

  わが家の耐震診断を実施しているのかとの御質問でありますが、実施しております。

  以上であります。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) 耐震診断を実施しているということですが、それでは、その診断の結果、どのような数字であったのか、そして、その結果、耐震の補強が必要なおうちだったのか、もし必要だった場合、補強工事をされているのかどうかを伺います。

○議長(吉田 功君) 町長 山本博保君。

(町長 山本博保君登壇)

○町長(山本博保君) 引き続き松浦議員の御質問にお答えをいたします。

  耐震診断は平成161124日に行っていただきました。その結果、耐震診断の強度は0.81でありました。

  その後補強等をやったかと。お若いのに、大変、私のことまで御心配をいただき、ありがとうございます。現在のところ、補強はしておりません。

  以上であります。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) それでは、また引用で申し訳ありませんが、8月31日の毎日新聞をちょっと紹介させていただきたいと思います。以下、引用を開始します。

  「-東海地震説30年を超え薄れる危機感、木造住宅の強度二極化、3日分食料備蓄3割切る- あす起きてもおかしくないと言われ始めて30年以上たった東海地震。防災の日9月1日、伊豆では首相も視察する大規模訓練が予定されているが、大地震の発生直後に住民がどう動くかという姿は見えてこない。伸び悩む木造住宅の耐震化率や食料備蓄率の低さからは、県民の危機感が薄れている現状も浮かび上がる。専門家は、地震イコール避難だけではない。被害者にも加害者にも傍観者にならないためにどうすればいいか考えてほしいと指摘する。マンションの耐震強度が少し低いと大騒ぎになるが、危険性を考えるなら古い木造住宅の方が問題。なぜ基準よりずっと低い家屋が並んでいても怖くないのか。静岡市の建築確認担当者の一人は本音を漏らした。県内で1981年の建築基準法改定以前に建てられた木造住宅は約38万戸、県は、そのうち25万戸は東海地震で倒れる可能性があると見る。毎年1万数千戸が改築などで耐震補強されるが、県の昨年度の強度診断では、申し込みのあった3,690戸のうち9割は大地震に耐えられないと診断された。

  社会の高齢化によって、補強する経済的余裕のない世帯や住民が死んで空き屋になった古い住宅も増えている。倒壊の可能性が高いとわかっていながら見守るしかないのが現状だ。補強費用は平均167万円ほどだが、住宅が倒壊した場合、その後の生活支援には、1世帯当たり700万円以上かかる。復興住宅の建設費を含めれば費用はさらに膨らむ。県の小林佐登志防災局長は、「住宅の耐震強度が二極化している。補強費用を全額行政が出したとしてもその方が後々考えると安くつく」と話し、強制的にでも耐震化率を上げる必要性を強調した。

  県は、2年に1回、東海地震について県民の意識調査を続けている。最新の2005年の結果では、95%以上が地震に関心を示す一方、非常持ち出し用食料を3日分以上用意していた人は3割以下にとどまった。防災訓練に参加したことがある人ほど食料備蓄率が高い傾向も出ており、市民の危機感の差が伺える。「薄ら寒い数字」、3割を切ったままの食料備蓄率、3日以上の数字を県の担当者はこう表現した。備蓄率は、阪神大震災のあった95年には31.5%のピークを記録したが、2年後には再び3割以下に落ちた。想定している大規模地震では、トンネルや高速道路の封鎖で3日以上救援が来ないこともあり得る。本当は1週間分は用意してほしいと話す。2005年の調査では、7日分以上備えていた人はたったの1.7%だった。

  一方で、食料を用意していない人に食料確保の方法を尋ねると、考えていない、注意情報や警戒宣言後に用意するが6割近くを占めた。市役所、役場からもらう、地震後に用意するという回答も少なくなかった」、以上、引用を終了します。

  東海地震が叫ばれていても、地震に対する住民意識はかなり低いように思われます。今、取り上げました新聞に、「トンネルや高速道路の封鎖で3日以上救援が来ないこともあり得る。本当は1週間分用意してほしい」と出ていました。

  県東部地域で見ますと、東は小田原熱海間の国道135号線、箱根山の国道1号線、神奈川県との県境の国道246号と東名高速道路、富士山を挟んで山梨県とを結ぶ東の国道138号と西の139号、芝川を通る国道52号、そして由比薩埵峠の国道1号線と高速道路、東海道新幹線や東海道線についても同じですが、津波や土砂崩れなど被害で不通になる危険性が高いと思われます。

  県外からの救援物資やボランティアもあまりあてにすることはできません。災害弱者はまた別に考慮したとしても、基本的には7日間1人で生きていく力が必要だと思います。それには、まず家が倒壊しないことです。柏崎市へ行って経験しましたが、建て替えが必要なぐらい家が傾き、雨漏りがして布団や衣類にカビが生える、ボランティアを頼んで捨てるものと使うものを分ける、子供の縫いぐるみや家族の写真の片づけをする、1カ月以上の避難所暮らしの後に仮設住宅に住む、自宅を取り壊す、家を建て替える、こうした費用や時間、労力を考えると大変悲惨であります。

  町長は町で一番影響力のある方であります。ぜひ一刻も早く耐震補強工事をしていただき、町民の皆様にその重要性を訴えていただきたいと思います。平井前町長は、式典等の来賓あいさつで当町の交通事故問題を取り上げていました。古い木造住宅の耐震補強工事は町民の生命と財産を守り、町長であればこそ重要な施策であると思われます。ぜひ積極的に町民の皆様にトップセールスをお願いしていただきたいと思いますが、町長のお考えを伺います。

○議長(吉田 功君) 町長 山本博保君。

(町長 山本博保君登壇)

○町長(山本博保君) 松浦議員の、大変すばらしい、温かい、シャープな御指摘に感銘をいたしました。私も、早速、家へ帰って家族と相談し、松浦議員の御指摘を話題にして、一日も早く耐震補強できるよう最善の努力をいたしたいと思います。

  いろいろ御指導、ありがとうございました。

○議長(吉田 功君) 答弁を終わります。 9番 松浦君。

(9番 松浦俊介君登壇)

○9番(松浦俊介君) ぜひ耐震補強をしていただきたいと思います。

  当局の職員の皆さんも、昭和55年以前の建物にお住まいの方もいらっしゃるかもしれません。一緒に並ばれている議員の方々の中にも、古い耐震基準の建物に住まわれている方もいらっしゃるかと思いますが、そういう私も、古い耐震基準で立てられているアパートに住んでおりますが、皆さん、町をリードしていただいております重要な人材ばかりでございます。

  特に町長におかれましては、町長の家は公共施設といっても過言ではないぐらい非常に重要な家であると思いますので、災害時には、リーダーとしていろいろと指示等をしていかなければいけない立場だと思いますので、その点を考えていただき、ぜひ町民の皆様にも宣伝していただけるようよろしくお願いいたしまして、私の一般質問を終わりにしたいと思います。

  どうもありがとうございました。

○議長(吉田 功君) これをもちまして松浦君の一般質問を終わります。

  以上で本日の日程は全部終了いたしました。

  本日は、これをもって散会いたします。

  どなた様も御苦労さまでした。

午後0428分散会

 

 




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