松浦俊介Top>清水町議会会議録のツボ>平成16年第1回定例会(3月1日)
「鈴木耕議長不信任可決」
(前置き・説明) 平成16年第1回定例会の初日(3月1日)。森野善広議員は、本会議中に鈴木耕議長の不信任動議を提出する。 森野議員は、議長不信任の理由を大きく3点上げて説明し、採決を行った結果、賛成多数で可決された。その日、鈴木議長は辞職する意向を示し、辞職願いを後日提出する約束をしたものの、結局辞職願いを出すことはなく、議会2日目の3月4日の本会議は開かれず延会となった。 その後、最終的に5月末日をもって鈴木議長は辞職し、6月議会での議長選挙の結果坪内昇議員が議長となる。 それではどうぞ。 2004.03.01 : 平成16年第1回定例会(第1日) 本文 ◯議長(鈴木 耕君) ただいま一括議題とすることに対して異議がある旨がございます。この場合の異議の申し立てには、会議規則に基づき過半数以上の賛成を必要といたします。 お諮りします。 一括議題とすることに異議のある諸君の挙手を求めます。 (異議の申し立て賛成者挙手) ◯議長(鈴木 耕君) 挙手多数であります。 よって、一括議題とすることは否決されました。 (「議長、動議。議長不信任の動議を提出します。」と呼ぶ者あり) ◯議長(鈴木 耕君) 暫時休憩します。 午前11時34分休憩 ──────── 午前11時58分再開 ◯議長(鈴木 耕君) 休憩を閉じ、再開いたします。 ただいま森野君から、議長不信任の動議が提出されました。動議は1人以上の賛成者が必要です。 お諮りします。 賛成する方の挙手を願います。 (賛成者挙手) ◯議長(鈴木 耕君) この動議は、1人以上の賛成者がありますので、成立しました。 ただいまより休憩に入ります。 午前11時59分休憩 ──────── 午後01時44分再開 ◯議長(鈴木 耕君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 休憩前に成立しました議長不信任の動議を日程に追加し、追加日程第1とし、日程の順序を変更し、ただちに議題とすることについて採決します。 本動議を日程に追加し、追加日程第1として、日程の順序を変更し、ただちに議題とすることに賛成の方は挙手願います。 (賛成者挙手) ◯議長(鈴木 耕君) 挙手多数です。 したがって、議長不信任の動議を日程に追加し、追加日程第1として、日程の順序を変更し、ただちに議題とすることは可決されました。 ◯議長(鈴木 耕君) 追加日程第1 議長不信任の動議を議題といたします。 本件は、私の一身上の案件でありますので、議長席を副議長と交代いたします。 本件は、議会構成の案件でありますので、説明員の当局の皆様方には、その間、本会議場の外で待機願います。 ここで暫時休憩します。 午後01時46分休憩 ──────── 午後01時47分再開 ◯副議長(庄司勝彦君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 本件については、 18番 鈴木 耕君の一身上に関する事件ですので、地方自治法第117条の規定によって、 18番 鈴木 耕君の退場を求めます。 (18番 鈴木 耕君退場) ◯副議長(庄司勝彦君) 提出者の説明を求めます。 12番 森野善広君。 ◯12番(森野善広君) ただいま追加日程となりました議長不信任の動議について説明をいたします。 鈴木議長は、議員経験も長く、議会知識も豊富でありますので、昨年6月からの議会運営、議長としての仕事に期待していたところであります。しかしながら、これまでの議長の議会運営のやり方及び閉会中の言行には、議長の職としての公平性・的確性に欠くことが多く、このままでは議会運営に支障をきたし、住民の負託に応えにくいと判断をして、ここに議長不信任案の動議を行ったものであります。 その理由を、次の3点に要約させていただきます。 まず、第1点は、議会というのは、地方公共団体の長の独断専行を許さず、住民の立場に立って監視をするのが議会としての重大な使命と考えます。ところが、その議会の代表、議長が、公平・中立性を失い、自らが独善的行動に走り、今極めて危険な状況にあります。現に、今、今回の議会で、さまざまな議案が一括上程をされました。この一括上程も、議会運営委員会に全く諮らず、当局の言うままに一括上程をすると。これは、独善性、それでなければ、当局そのものの議会運営をするという当局寄りの姿勢であります。手続上も問題であり、驚きの事実であります。 また、昨年の議長選挙のプロセスで、議長は、一般質問は一問一答方式を堅持し、議会の活性化を進めるという公約をいたしました。議長を支持した方々は、その成果を期待していたわけでありますが、見事に裏切られ、寂しい限りだと、このように言っております。この先、議長として容認することは、困難です。 2点目は、今、町の最重要課題であり、また、混迷をしている合併問題でも、議会の立場を離れた当局寄りの発言が多く見られるということです。そのために、議会が町当局への監視と独断専行をさせない、このような機能が有名無実になっており、その混迷に一段と拍車をかけているというふうに理解をしています。 それどころか、昨年の6月議会では、同僚議員の合併についての一般質問で、通告外と決めつけ、発言にストップをかけるなど、ここでも当局寄りの議会運営が露骨ではありませんか。(「そうだ」と呼ぶ者あり)また、今回の「議会だより」の、山本議員の見出しの内容の変更も、付託した委員会の委員長の私にも話さず内容を変えることは、著しく公平・中立を欠くもので、職権乱用の極みそのものだと思います。断じて許されない行為です。 第3は、議会運営に不適格だという点です。 以前、民生文教委員会の有志で三島市に行くときに、事務局から連絡をとってもらおうとしたら、議長は、議会として行くわけでないから事務局からの連絡はできないと、このように言ったのでした。これ以外にも、多くの人が問題ではないかと感じているこうした言動は、数に限りがありません。 議長は、議長室へ職員を頻繁に呼びます。あるいは同行させるということも、役場の職務に支障をきたしています。議長は、今年の正月の職員の仕事始めであいさつをしたということでありますが、職員の管理責任者は議長ではありません。式典ではないのでありますから、これは、権限を越えた職権乱用です。また、議長は、議長専用の公費の携帯電話の所要を求め、これを使用しています。これも職権乱用です。 最後に、住民の声を紹介します。このたび鈴木議長は、清水小学校のPTAの役員になられたそうですが、その広報部会で、後から来て、今までみんなが決めたことをすべてひっくり返したということです。役員から、そんな独裁者みたいなことをやる人が清水町の議長をやっているのか、こういう声が出ています。町民に対しても、議会の代表として、私は資格はないというふうに思います。 以上、議長の不信任ということで提案させていただきます。よろしくお願いいたします。 ◯副議長(庄司勝彦君) 以上で提出理由の説明を終わります。 これより質疑に入ります。 発言を願います。 ございませんか。 17番 名倉君。 ◯17番(名倉 勉君) ただいま森野議員から提案説明を受けましたが、最後の方に、携帯電話は個人のものでない、行政で支給したというようなお話しですが、その事実はいかがでしょうか。 ◯副議長(庄司勝彦君) 私も知りませんので、暫時休憩をいたします。 午後01時55分休憩 ──────── 午後01時58分再開 ◯副議長(庄司勝彦君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 ただいま、17番 名倉君より質問がありました件について、提案者、御答弁をお願いします。 12番 森野君。 ◯12番(森野善広君) 私の方では、昨年6月から、そういうことが行われているというふうに確認がされております。もしこれ以上の答弁が必要なら、当局の確認をとっていただきたいというふうに思います。 ◯副議長(庄司勝彦君) 17番 名倉君。 ◯17番(名倉 勉君) こういう問題は非常に重大な問題でありますので、当局で調べて、ちゃんと報告を願いたいと思います。 (「そのとおり」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) 暫時休憩します。 午後02時00分休憩 ──────── 午後02時10分再開 ◯副議長(庄司勝彦君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 議会事務局長より答弁をさせます。 局長。 (議会事務局長 山本 勉君登壇) ------------------------------------------------------------------------------- ◯議会事務局長(山本 勉君) ただいまの名倉議員の御質問にお答え申し上げます。 平成15年6月14日から支払いが開始しておりまして、町の方の総務費の方から支出をいたしまして、議長に携帯電話を所持をさせていただいております。 これにつきましては、町の電話が非通知設定になっているので、なかなか通知がしにくいというような理由と、それから、緊急の場合にすぐに連絡をとるというようなことから、議長の方に電話を渡しているということでございます。 以上です。 ◯副議長(庄司勝彦君) ほかに質疑はございますか。 (「なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) それでは、これで質疑を終わります。 お諮りします。 本動議につきましては、委員会の付託を省略することといたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) 異議なしと認めます。 よって、本動議は、委員会付託を省略することに決定いたしました。 これより討論を行います。 まず、本案に対する反対討論の発言を許します。 (「なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) 次に、賛成討論の発言を許します。 8番 吉川君。 (8番 吉川清里君登壇) ◯8番(吉川清里君) 私は、動議、議長不信任案について、賛成の立場で討論いたします。 全国町村議会議長会編集の議員必携では、議長の権限として、議会の代表者及び事務統治者としての立場と会議の主催者としての2つの立場があると述べられています。何のために議長にこれらの権限が与えられているのか。それは、議会が住民の立場に立ち、住民の声に耳を傾け、正しい政治判断が下せるように、あくまでも民主的に議会が運営されるためだと私は考えております。それゆえ議長という職は重みがあるわけですが、鈴木議長は、その点について、ふさわしいとは言えません。同じ議員必携で、議員の心構えとして、議員は常に執行機関とは一歩離れていなければならない。離れずに密着するのなら、議会・執行機関の二元的な仕組みは無用のものになってしまう。執行機関に近づき過ぎて一つになってしまっては、批判も、監視も、適正な政策判断もできなくなるのは当然で、議会の存在理由はなくなってしまうとも述べています。 しかし、提案理由でも述べられた議長のさまざまな逸脱行為や職権乱用は、議会の公正性や執行機関からの独立性を保つのを妨げると考えています。当局寄りともいえる議長の振る舞いで、各議員の議員活動や議会での審議などが十分にできない事態が生まれているからです。特に、今、沼津市との関係や合併問題が急務の課題となっているときに、議会がまともな審議ができないような状態では、住民にとって不幸な結果を生むおそれがあります。 鈴木議員が議長になったときに、住民の中からは、その資質を疑う声が多くありました。議長としてふさわしくないことが明らかになった今、この不信任案がもし否決されるようなことがあれば、住民の不信が一層増すことになってしまいます。住民の信頼と期待に応える議会とするためにも、鈴木議長を不信任とすることに賛成の意見を述べて、私の討論といたします。 ◯副議長(庄司勝彦君) ほかに討論はございませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) なしと認め、これをもって討論を終結いたします。 これより、議長 鈴木 耕君、不信任の動議を採決いたします。 この採決は、無記名投票で行います。 議場の出入口を閉めます。 (議場閉鎖) ◯副議長(庄司勝彦君) ただいまの出席議員数は15人です。 次に、立会人を指名します。 会議規則第30条第2項の規定によって、立会人に、 4番 木村寛夫君及び15番 佐藤芙美代君を指名いたします。 投票用紙を配ります。 念のため申し上げます。 本件に賛成の方は「賛成」と、反対の方は「反対」と記載願います。 (投票用紙配付) ◯副議長(庄司勝彦君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) 配付漏れなしと認めます。 記載願います。 投票箱を点検します。 (投票箱点検) ◯副議長(庄司勝彦君) 異常なしと認めます。 ただいまから投票を行います。 事務局長が議席番号と氏名を呼び上げますので、順番に投票を願います。 (点呼に応じ順次投票) ◯副議長(庄司勝彦君) 投票漏れはありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり) ◯副議長(庄司勝彦君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終わります。 開票を行います。 4番 木村寛夫君及び15番 佐藤芙美代君、開票の立ち会いをお願いいたします。 (開 票) ◯副議長(庄司勝彦君) 投票結果を報告します。 投票総数 14票 有効投票 14票 有効投票のうち、 賛成 10票 反対 4票 以上のとおり、賛成多数でございます。 したがって、鈴木 耕君の不信任の件は可決されました。 議場の出入口を開きます。 (議場開鎖) |
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